[書籍]図解入門 最新人工知能がよ~くわかる本 神崎洋治

将来人間の仕事は人工知能に奪われる
という話が噂されていますが、すでに私たちの生活には
多くの人工知能が隠されています。

今回の書籍レビューは、

図解入門 最新人工知能がよ~くわかる本 神崎洋治 著

です。

人工知能(Artificial Intelligence: AI)といっても人間と同じように様々なことができる汎用的な人工知能は今はなく、
会話能力や読解能力、情報を探す能力など人間ができる一部の能力を機械に学ばせるというところからスタートしています。

機械学習
ディープラーニング
といった人間がきっかけを与え、学習を重ねて人間よりもはやい速度で処理できるようになる といった感じですね。

この人間の一部の能力に特化した人口知能は、様々な分野ですでに人間社会で活躍しているという実例をもとに、
人工知能への興味はさることながら、将来この人工知能たちが人間に味方するのか、あるいは敵になってしまうのか、と想像しながら読んでいけるような書籍です。

大きく分けて4章からなり、

  1. 人工知能の歴史・系譜
  2. 人工知能が生かされているビジネス
  3. 超入門用 人工知能を学ぶために必要なキーワード集
  4. 人工知能に強い会社・組織たち

という感じの構成になっています。

最初の歴史・系譜の章では、一番最初に”アルファ碁”という人工知能から紹介されています。
この”アルファ碁”はその名の通り囲碁を行う人工知能ですが、
人間との勝負に勝ったことで一世風靡します。皆さんもチェスや将棋で人工知能が人間に勝利したというニュースを見たことがあるのではないでしょうか?
私の場合、人工知能に注目しだしたのはニコニコ動画の 電王戦です。将棋の人工知能だけでもたくさんあり、様々な人工知能が棋士と勝負し、人間が苦戦している試合を目の当たりにし

”人工知能が人間に知能で勝る”

という現実が目前に迫っているという危機感から人工知能を調べるようになりました。
人工知能と戦う人間たちは、人工知能のプログラムミスやバグのような抜け道みたいなものを試合中に見つけ出し、それを突いて人間が勝利するという試合も数多くありましたが、個人的な印象は”人工知能の圧勝”です。人工知能ひいきかもしれませんが・・・。

今までの人工知能とは、計算力の高いコンピュータで
試合中今この状態から打てる手数をすべて調べ、もっとも勝率の高い手を調べて選ぶみたいな感じでしたが、
“アルファ碁”には上述のディープラーニングが加わりました。
囲碁のルールがわからないにもかかわらず、適当に打った一手に得点を人間が付けてあげて、最高得点になる方法を勝手に調べさせた、という感じです。

人工知能の最大の脅威は、”勝手に成長する”部分です。

2045年問題という言葉があり、人間全体の脳を人工知能が超越するのはこの頃だろうと
人工知能研究の権威であるレイ・カイツワール氏が発言しています。

知能が人間を上回ると、
人間は人工知能に飼われる存在となります。
私たちが動物や昆虫を飼ったり、生態をコントロールできるように、人工知能が私たちの生活をコントロールしてしまうでしょう。

しかし今人間社会で活躍している人工知能は俗に”弱いAI”と呼ばれ、汎用的な人工知能には満たないですが、いずれは人間を脅かすような成長の可能性がある卵のようなものばかりです。

そんな卵を2章では数多く紹介されています。ここがもっとも本書の中でもボリュームが多いです。TwitterのBotや、自動株取引ソフト、Pepperくんなど20件ほど紹介されています。
具体的にどのようなものがこの世の中にあるかはぜひ本を読んでご確認ください。

3章には人工知能がどのような理論で学習・成長しているかが書かれていますが、ここは大雑把な説明だけであり、例えばプログラム構文などが書かれているわけではありません。もし人工知能を自分で作りたいという人にはちょっと物足りない感じになります。
人工知能を作るために知っておかなければならない基本用語を学ぶような1冊と考えたほうが良いですね。

人工知能を生活に生かすことができれば、自らの生活が楽になる一方、成長させすぎるといつか自分に牙をむく諸刃の剣かもしれません。しかしうまく人工知能を制御できれば、働かずに遊びっぱなしの中世の貴族のような生活もやってくるかもしれませんね。

人工知能、覚えておいて損はないと思います。

読みやすさ
情報量
プログラム勉強用
総合評価

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